キミと、世界の果てまで。
あたし、死ぬんだ。
もう少し、お父さんやお母さん、朱里に優しくおけばよかったし、
寛司と、もう少し他愛の無い会話をしとけばよかったとも思うし、
カラオケもショッピングも、気が済むまでやってみたかったし、
二十歳まで生きて、飲み会に参加して、記憶が無くなる程に酔ってみたかった。
次々に出てくる、あたしの願い。
ずっと続いている地面の揺れに耐え切れなくなり、ズルズルと沈み込む身体。
地面の崩壊部分から発生している亀裂が、光のような速さであたしの居る方向へと向かってくる。
…ああ、もうダメなんだ。
世界は、崩壊するんだね―――
「さよなら、みんな…」
最後に別れを告げ、そっと目を閉じた。
もう、あたしは目を覚ます事はないだろう、この地球という名の星で―――
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