キミと、世界の果てまで。



そう直感的に思った瞬間、何かが風を切るような、そんな音があたしの耳に届いた。


そして、音の正体を究明しようと、脳が本格的に活動を始めた時、あたしの身体は何かフワッとした感覚に襲われる。



…これが、人間が死んだ時に経験する、特別な感覚なのかなあ?


そう納得しようとするが、何かがその考えを制御する。



いや、やっぱり違う。

何かが違う気がする…!



あたしの身に起こっている事を理解しようと、ゆっくりと目を開いていった。


そしてあたしは、信じられない光景を、この目に焼き付けてしまう事となった。




「…そ、空を飛んでる―――!?」




あたしの身体が、宙を彷徨っていた。


見事に地面が崩落し、所々に亀裂が入っている、残酷な状態になっているのは…今さっきまであたしが居た、地球。


思わず目にしてしまった、変わり果てた地球の姿に、どうしようもない程の絶望感に襲われた。




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