キミと、世界の果てまで。
「だ…誰…っ!?」
見知らぬイケメンに驚き、あたしは素早く辺りの状況を確認する。
そして…疑問がひとつ、解決された。
「誰って聞かれても、なぁ…?」
「な…ななっ…!?」
一般人であるあたしが空を飛んでいた理由は、この見知らぬイケメンに抱きかかえられていたという事。
そしてこのイケメンが、あたしを抱きかかえたまま、優雅に空を飛んでいたという事。
暗闇でも輝いている、銀色の翼を羽ばたかせながら。
「おい、お前名前は?」
「は…?」
「だから、名前を聞いてんだよ」
…何者?
人間と同じ風貌を醸し出しているけど、翼が生えていて、ブルーの瞳を持っている事からして、日本人、いや、地球人ではないという事が分かる。
恐怖と突然の展開に、声を震わせながらも、しっかりと名前を口にした。
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