キミと、世界の果てまで。
「赤羽さんは、今日どんな人に思いを告げますか?」
「あたしは―――
遥か遥か遠くから来た、あたしの心の支えとなる人に、思いを告げようと思います」
震える身体に、焦る声。
あたしの緊張感が更に増すような、会場がヒートアップしていく歓声。
もう、後戻りは出来ないんだな、そう確信した。
「そうですか、素敵なお話ですね。では赤羽さん、その方の名前を張り切って叫んでください!」
瞬間、あんなに盛り上がっていた会場が一気に静まる。
少し後ろの方でイスに座っていた愛海ちゃんの姿を見つけると、なんだか心強く思えてきた。
大きく深呼吸をして、口を開く。
「あたしが一番大好きなのは―――」
レンの意地悪く微笑む姿が、頭の中に浮かんできたと同時に、
―――あたしの視界が、ガクンと揺れた。
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