キミと、世界の果てまで。



「え?」




おばさんの声が、廊下に響く。

それでもあたしは、力強くおばさんに視線をぶつけていた。




「明日から謹慎が解けて、寛司はちゃんと学校に来れるようになるじゃないですか。あたし心配で、様子を見に来たんです」




本当は、嘘。

寛司に本当の気持ちを、あたしの決意を、伝えに来ただけ。




「寛司が嫌がる事はしません。ノックして、反応が無かったら帰ります。だから一回でいいです、チャンスを下さい」



「未来ちゃん…」



「寛司の事を本気で心配でしてるんです…!お願いします」




そう叫ぶと同時に、あたしはおばさんに向かって頭を下げる。


小さい頃から良くして貰ったおばさんに、こうして頭を下げるのは初めてかもしれない。


それでもあたしは、寛司に会いたかった。



寛司に笑顔を見せて、「あたしは文化祭の事気にしてないよ」って、極上の笑顔を見せてあげたかった。




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