キミと、世界の果てまで。
久しぶりに訪れた寛司の部屋は、黒を基調としたインテリアが所々に設置され、完全に「おしゃれな男の部屋」という変貌を遂げていた。
最後に寛司の部屋にお邪魔したのは、記憶上中学生三年生くらいだったと思う。
あの頃は、漫画もゲームも部屋中に投げられていて、あたしが片付けをしていたくらいだったのに。
月日は流れて、寛司も変わったんだ。
「とりあえず此処に座れよ。お茶いるか?」
「いや、いいよ!」
立ち上がった寛司を無理させないように振舞うと、あたしは漆黒の丸テーブルの前にちょこんと座る。
窓から入ってくる風が、やけに心地良かった。
「明日から学校復活だよね?」
「まぁな」
「来るでしょ?学校…」
その言葉に、寛司の眉はピクンと反応した。
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