キミと、世界の果てまで。
瞬間。
向かい側に座る寛司は、丸テーブルから上半身だけを突き出し、あたしの身体をふわりと包み込んだ。
温かい。
そして、とてつもなく哀しい。
「未来は偉い」
「そんな事無いよ」
「自分の気持ちしか突き通せなかった俺よりかは、周りの事に気を使う事が出来る未来の方が、よっぽど偉いわ」
寛司にも、あたしの気持ちが伝わったみたいだ。
これであたしも、チャーム集めに専念が出来そうだ。
「寛司…あたしの気持ちを受け取ってくれて、ありがとう」
ニッコリと笑うあたしの表情は、きっと輝いているに違いない。
いや、きっと太陽よりも、レンの銀色に輝く翼よりも、何よりも眩しいはずだ。
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