キミと、世界の果てまで。
寛司の体温がどんどん離れていき、あたし達は見つめ合い、微笑み合う。
きっとこの先何があっても、あたし達の“絆”は破れる事が無い、そう確信出来た。
「さ、話も終わったし、あたしは帰るかー!」
「ゆっくりしてけばいいのに」
「ヤだよ。寛司にはおばさんとレンの事がまだ残ってるでしょ?」
その事を指摘すると、寛司はなんだか罰の悪い表情になっていく。
…寛司を振り回すのは、結構楽しいかも。
「素直に謝ってね、寛司!」
「うっせえ!未来に子供扱いされるのは一番気に食わねぇよ!」
大声で言い合いをするあたし達は、ついに立ち上がり、ミニ鬼ごっこをしているように、走り回り、逃げ回る。
なんだかんだで憎まれ口を叩きながらも、寛司と普通の仲に戻れて、ホッと安心した、その時だった。
―――ボンッ!という耳を塞ぎたくなる程の大きな爆発音と共に、寛司のベッド上に、一メートルくらいのサイズの穴、いや…
ブラックホールのような領域が、姿を現した。
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