キミと、世界の果てまで。



慌てて辺りを見回すと、この部屋に居るのは、あたしとレンと寛司のみ。


ガラスの破片や、見るも無残な状態と化した様々な家具以外、リビングには存在していなかった。


あたしは寛司の腕を持ち、片手で杖を支えたまま、レンに近付いた。




「レン、おばさんは…!?」



「それが、いきなりブラックホールが現われて、おばさん吸い込まれたんだよ!」



「えっ…!?」




レンはブラックホールから逃げ、時には追いかけながら、真実をあたし達に伝える。


あたしは呆然としながらも、杖を持っている方の手で、レンの腕も掴んだ。




「ミライ?」



「何してんのよレン!リビングにも寛司の部屋にもブラックホールが現われたという事は、確実に被害は此処以外にも出てるはずよ!」



「寛司の部屋にも出現したのか…?」



「だから此処にレンを呼びに来たの。恐らくこれはチャームの仕業。

―――町中の人、いや、この調子だと世界中の人が危ないよ…!」




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