キミと、世界の果てまで。



「レン、今回は黄のチャームの仕業だよね?」



「恐らくな。だけど今回ばかりは、どこにチャームが潜んでいるのかが推測出来ねぇよ」




レンの言っている事は、もっともだ。


チャームが繰り出す攻撃であろう、無数のブラックホールは、所構わず出現しており、どこか攻撃の原点なのかを掴む事はほぼ不可能。


今回の封印は、果てしなく長い旅になりそうだ。




「とりあえず、ミライの体力が心配だ。バリアを解こう」



「え、でも…」



「俺とレンなら大丈夫だ。絶対にブラックホールに吸い込まれたりしねぇから」




レンと寛司に説得され、あたしは仕方無く呪文を唱え、バリアを消滅させた。


久しぶりに感じる外の空気に、あたし達は緊迫感を持ちながらも、心のどこかでホッとしていた。



改めて状況を把握する為に、あたしはグルッと身体を回す。




「やっぱり人は誰も居ない…。みんな吸い込まれちゃったんだ」




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