キミと、世界の果てまで。



「俺が空からチャームの手掛かりを探す。見つけたらミライ達の方へチャームを飛ばすから、手早く封印してくれ」



「…って、飛ばすなんて出来るのかよ。というか、それだったら俺と未来が危ないだろうが!」



「それしか今は思い付かない。ペチャクチャ話している間にも、チャームの被害は広がってるんだよ」




真剣なレンの視線に、寛司も遂に折れたのか、無言でコクンと頷いた。


あたしは寛司の腕を持ち、念の為バリアを張る準備をする。


その間にも、ブラックホールは至る所に現われては消え、現われては消えという動きを繰り返している。



早めに行動を開始しなくては。


そう思い、クロスの杖に向かって、呪文を唱えようとした時だった。




「え…?」



「ミライ、カンジ、伏せろ!!」




レンの声が、高々と響く。


黒い影が、あたしと寛司の周りを覆いつくしていく。


気が付けば、今までとは比べ物にならないくらいの大きさのブラックホールが、あたし達の目の前に出現していた。




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