キミと、世界の果てまで。
「お久しぶりです、レン様」
「ああ、その姿で合うのは久方ぶりだな。俺の任務に立ち会ってくれてありがとな、クロス」
レンとクロスは握手を交わしている。というか、いつも偉そうだったクロスの態度が、レンの前ではかなり畏まっているように感じる。
この二人は、一体どういう関係…?
「ミライ」
「は…はいっ!」
レンに急に名前を呼ばれ、あたしは肩がビクン!と上がる。そしてレンは、あたしの疑問を見透かしたように、レンは全てを教えてくれた。
「クロスは俺の所属している騎士団の団員だ。今回の任務にあたって、クロスのペンダントとして行動を共にしてくれてたんだよ」
「そ…そうなの!?」
「ああ。クロスの魂を杖にし、ミライの使命が終わると共に、生身の身体に戻るという魔法を掛けていたんだ」
そうか。だからクロスとは、夢の中でしか話せなかったんだ。
あのクロスの杖は、クロス自身の魂の結晶であり、命の源でもあったんだ。
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