キミと、世界の果てまで。



そのような思いと同時に、レンがどれだけ地球を救おうとしてくれていたのかを、改めて実感する。


大事な自分の部下を犠牲にしてまで、あたしに戦える力を分けてくれた。


そんな決断を下したレンに、そして身体を張ってあたしと戦ってくれたクロスに、改めて感謝したい。




「そんな訳で、だ」




クロスはレンから手を離すと、一人状況についていけていない寛司に視線を移した。


クロスと目が合った寛司は、ガクガクと口を震わせている。




「意味…分かんねぇんだけど」



「寛司…?」




あたしの呼びかけにも応じない寛司は、ゆっくりとクロスとレンに向かって、指をさした。




「何だよソイツ…何で杖が人間になってんだ?」



「落ち着いてよ寛司!この人はクロスって言って、あたしと共に戦ってくれた相棒で―――」



「それにレンの言葉の意味も分かんねぇよ!騎士だの魔法だの、何言ってんだ…?」




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