キミと、世界の果てまで。
クロスは何をするの?
寛司はどうして抵抗しないの?
「さぁ、今こそ覚醒する時なのだ!」
クロスの凛とした声が辺りに響き渡ると、寛司が大きな呻き声を出し始めた。
「ぁ…ああぁ゙―――!」
「寛司!?寛司ってば!!」
胸を押さえながら倒れた寛司の元へ駆けつけようとしたあたしの身体を、レンが止めに入る。
「何するの?寛司が苦しんでるのに!」
「…今は見守る時なんだよ。落ち着けよミライ」
「イヤだよ!何でレンはそんなに冷静なの!?それにクロスも寛司に何したのよ!」
叫ぶあたしの声と、寛司の痛々しい呻き声しか響かない空間。
クロスは苦しむ寛司の姿をただ見つめているだけだし、レンは助けようとするあたしを抱き寄せて止める。
今から起こる事が、予想出来ない。
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