キミと、世界の果てまで。



「俺がカンジの従兄弟になりすまして同居していたのも、いつ覚醒するか分からないカンジを監視する為」



「嘘…」



「チャームの影響で段々と覚醒はしていたが、完全には覚醒する事は無かったんだよな、カンジは」




その言葉を耳にして、あたしの感じていた疑問が、ひとつひとつ解決されていく。



寛司がチャームの影響を受けていなかったのは、神として覚醒を始めていたから。


そうとなると、ちょうど青のチャームの時から、寛司は覚醒を始めていたという事になる。



ああ、そういう真実が待っていたんだ。




「今までミライを騙していて悪かった…!」




思いっきり頭を下げるレンを見ては居られなくなって、あたしは寛司に目を向ける。


天界での記憶が全て戻ったのか、寛司はあたしを複雑そうに見つめていた。



一歩、踏み出す。

寛司に近付く為に。




「寛司…」



「未来、俺…」



「全部思い出しちゃったんでしょ?自分の正体も、やらなければいけない事も」




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