キミと、世界の果てまで。
「全ての星に寿命を付けはしない。私が狙っているのは―――豊富な資源に命が漲る“地球”という星だ」
「地球」というワードが登場しただけで、あたしの身体は鉛のほうに動かなくなる。
今から、語られるんだ。
神様が決める、地球の運命が。
「地球と言えば、我々の保守する世界で、一番発達している星だ…」
「然様、赤の神よ。決して地球は要らぬ星などではないが、私はもう、地球を守ってやれる程の力が残っていないのでな」
―――大体、話が読めた。
オキカ様は地球を守る為に、あたし達を守る為に、最期の力を振り絞ってでも魔法を掛けてくれたんだ。
例えそれが、自分の命を削る原因になったとしても―――
「既に魔法は掛けた。この種の魔法は代償が大きい為、あと少しで私は息耐えるだろう」
「オキカ様…!!」
「だが案ずるな。私の掛けた魔法は、少なくとも二千年はこの世界を守ってくれる。お前達神は私が居ない間、他の星のサポートを頼む」
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