キミと、世界の果てまで。



ゆっくりと、迫ってくる。




「だが心配はいらない。きっと地球を救ってくれる、守ってくれる存在が出現する」




命のタイムリミットが、刻々と。




「そして晴れて地球が滅亡の危機から免れた時、地球の寿命は永遠の物となり、私もこの天界にオキカの生まれ変わりとして帰ってくるだろう」




もう、待ってはくれない。




「そして、我々の大切な地球を救ってくれた者には、ひとつだけ願いが叶う事を約束するだろう。だから…

―――頼んだぞ、神々や天使、よ…」




オキカ様の瞳が、ゆっくりと閉じていく。


あまりにも静かで、儚くて、あっけない命の終わりだった。




「オキカ様ーッ…!」




誰もがオキカ様の死に対して、泣き叫び、頭を抱え込む中


あたしの意識は、天界から遠退いていった。




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