キミと、世界の果てまで。



レンの口から告げられた真実は、あたしにとって耳を塞ぎたくなるモノだった。


手で耳をしっかりと塞いだまま、あたしは目をギュッと瞑る。




―――オキカ様の死後、天界ではあの五人の神々が世界を護っていた。


オキカ様の意志を受け継ぎ、必死に使命を果たそうと奮闘していたが、やっぱり神にも終わりが必ず来る。


茶の神を先頭に、緑の神、青の神、黄の神、赤の神と、全員が命を落としてしまったそうだ。


そして、五人の神々との間には、破られる事が許されぬ、ある一つの約束があった。



その約束とは―――




―――「オキカ様の意志を受け継いで、死後の我々の魂を“地球”に向かわせて、共に五人で“地球”を護ろうではないか」



「それがいい。オキカ様もきっと喜ぶぞ」



「では、“地球”という名の星で、また会おう」―――




オキカ様を敬う故の、この決断。


地球を護ろうとする五人の姿勢は嬉しかったが、一つだけ欠点があった。




.
< 54 / 312 >

この作品をシェア

pagetop