キミと、世界の果てまで。
Scene4 ミライ、始動せよ



とてもじゃないけど、昨日地球が壊滅状態になっていたとは思えない。


だって、あたしはいつも通りに起きて、朝食を取って、歩いて学校まで向かっているのだから。




「なーんか信じられないよな。あたしがあんな事に巻き込まれちゃったなんて」




レンの存在も嘘だと思いたいけど、胸に光っているクロスのペンダントの存在が、あたしの記憶を風化させないでくれている。


…全て起こった出来事は、現実なのだ、と。



一気に起こった非現実的な展開に、あたしは昨晩から頭を痛めてばかり。



レンの話によると、茶色のチャームを封印したのは誰でもないレン自身であり、


災いの原因のチャームを封印すると、どれだけ自然がダメージを受けていても、その傷は一瞬にして治るらしい。



まさに、漫画や小説の中での話。



今まで神様だの、UFOだの、非現実的な事は信じようとしない主義だったあたしは、突然のレンの襲来を、いまだに認めたくなかった。



だって、おかしいじゃん。

異世界があるとすら信じていなかったのに、レンが現われるなんて…。




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