キミと、世界の果てまで。
夏休み前のこの時期に編入って、珍しいにも程がある。
というか、寛司は従兄弟と一緒に住み始めた、そう言っていた。
もしかして…
従兄弟の両親が、離婚したとか…?
なんだか、これ以上この話題を深く追求してはいけない気がした。
忘れようと首をブンブンと振ると、最大級の笑顔で寛司に話しかける。
「で、寛司は従兄弟に着いて来た、そういう事だったのかぁ。怒ってゴメンね」
「一体どうしたんだよ、未来がいきなり素直になるなんて…」
「気分よ気分!あたしだってたまには素直になるって!」
あたしは寛司の腕を引くと、一目散に教室へと向かう。
そんな寛司はと言うと、急に変化を遂げたあたしを、物珍しそうな表情で見ていた。
…そんなに素直なあたしが、似合いませんかね?
失礼にも程がある。
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