キミと、世界の果てまで。
「昨日ミライに追い出されて、路頭に迷っていた俺は、ふと思い付いたんだ。…昨日ミライがあんなに護りたいと願っていたヤツを見たい、ってね」
「だから、寛司の所に…?」
「ああ。こう見えても俺、初歩的な魔法くらいなら使えっから、カンジを捜す事くらい容易な事でな」
「レン、魔法使えるんだ…」
やっぱり、レンが住んでいた異世界は、どうも変わった所らしい。
空を飛べたり、剣が使えたり、魔法が使えたり、地球とはまったく掛け離れた場所が、レンの故郷。
「カンジを見付けた俺は、それまた魔法でカンジや周りの人物全ての記憶を操作して、“沖沼寛司の従兄弟”として、カンジの家に潜り込んで、この学校にも編入したんだよ」
「でも、住む家は確保出来ても、わざわざ此処に編入する事はなかったんじゃ…」
「ミライにはまだ、チャームとの戦いの実績がねぇし、チャームがいつ現われるか分かんねぇだろ?」
「それはそうだけど…」
「チャーム集めの事を考えると、俺が編入生としてミライの近くに居た方が都合がいいんだよ」
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