キミと、世界の果てまで。
未熟なあたしに比べて、レンは先を見抜いて行動している。
確かにあたしにはチャームとの戦いの実績はないけれど、よく考えれば、このくらいすぐに勘付ける筈なのに…。
まだまだ、周りを見れていない証拠だ。
「茶色のチャームは地盤沈下だったが、残る四つのチャームがどんな災いを起こすか、正直俺にも分からねぇ」
「そうなの…?」
「一応ソードは、ミライと同じようにピアスとして身に着けてるが、この先いつ災いが起こるか、まったく予想が立たないんだよ」
その一言で、あたしはレンの耳に視線を向ける。
そこにはレンの言葉通り、剣の形をしたピアスが、右耳にだけ着けてあった。
キラキラと輝くソードに、あたしは目を奪われる。
「という訳で、今日から俺はカンジの従兄弟であり、この学校の生徒だ。くれぐれもクラスメートに口を滑らせて、俺の素性を話すんじゃねぇぞ」
「それはこっちのセリフよ!チャーム集めの事をバラしたら、ただじゃおかないんだからね!」
お互いの視線を交し合うと、あたし達は表情と気持ちを引き締めて、寛司や愛海ちゃんの待つ教室へと向かった。
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