キミと、世界の果てまで。
「レンも寛司も、少しはあたしの事気にしてくれたっていいのに…」
そう呟く間にも、あの薄情二人組みはあたしを置いて先へと進んでいた。
もう…信じられないっ…!
「もう…待ってよ、レンに寛司ー!」
あたしは息苦しい身体を必死に動かし、レンと寛司の元へ向かう。
自慢の俊足も、今日はなんだか冴えないまま、いつの間にか校門へと到着していた。
ケータイのディスプレイを見れば、授業開始まであと五分という所。
遅刻どころか、余裕の到着だった。
「ハアハア…レンと寛司の裏切り者ッ…!」
「所詮人間って、最後は自分が一番可愛いんだよ」
「俺もカンジに同感」
「アンタら、何普通に語っちゃってんのよ…」
レンと寛司というコンビは、案外侮れない。
二人が集まって手を組むと、あたしでさえ太刀打ち出来なくなるからね…。
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