キミと、世界の果てまで。
「―――ッ…!!」
「って、未来…?未来大丈夫かよ!」
寛司はあたしが発作を起こしたと勘違いしているらしく、再び優しい手付きで背中を撫でてくれる。
だけど、あたしは発作を起こした訳でも、容態が悪化した訳でもなかった。
「窓の方…見て…」
「え…?」
「いいから早くッ!二人とも…ッ…!」
瞬間、レンと寛司の整った顔付きが、一瞬にして崩れていった。
あたしの目からは、感情的な涙が溢れ出して、止まらなくなる。
「なんで…なんでよおッ…!」
あたしがこの町の誇りだと思っていた、緑の象徴―――森が、どんどん消え去って砂になっていく。
この町全体を覆いつくしていたモノが、一気に消え去っていく場面を、あたし達は目撃してしまった…。
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