君の隣
■□■

「ねぇ、樹。アイツの事どう思う?」

今日は図書室で自習。
中学校の狭い図書室に1クラスがかたまっての授業。

男女の仲が良い我がクラスは一つの机に男女が固まるのなんて普通だ。

「アイツって涼君?」

「そう。
なんか、最近チャラチャラしてる気しない?」

「別に?
てか、詠の気にしすぎじゃないのか?」

キャピキャピした女子とあまりそりの合わない男っぽい性格の
『桐生 詠 キリュウ ウタ』
は、よく男子とつるむ。
今会話をしている物静かな性格の
『春日 樹 カスガ ミキ』
とはよく話す。

2人が会話しているのは、生徒会に入るくらいの人気者、
『星名 涼 ホシナ リョウ』
の事。

「そうかな?
だって…」

「そんな気になるなら直接言えば?」

つんっと跳ね退けられて詠は机に伏っする。

「その態度なんかムカツクんですけど…」

「勝手に言ってろ」

樹はそのまま勉強へうつってしまう。

「イジメだー」

ぶつくさ文句を告げながら詠も勉強する。
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