愛して欲しいなんて言わない(番外編)
小さき少女
ロビーには見知った顔が多かった
パーティ開始時間が近くなり
出席者がぞろぞろと集まってきている
俺は自動ドアの近くで
ちょこんと立っている少女に
目がいった
小学1、2年だろうか
ピンクのワンピースの胸元に
薔薇のブローチをつけていた
顔はまだ幼いのに
そこらへんにいる
大人と同じようなオーラを出していた
つんと高い鼻を上に向かせ
背筋を伸ばして
澄まし顔で立っている
でもどこか不安そうに
時折視線を動かしている
俺は
ロビーの椅子に座ったまま
その少女を眺めていた
一人でずっと
動かずに立っていた
父親はどこだろう
俺は少女が見つめている先をおった
グレーのスーツを着た30代の男が
目にとまった
あれが父親か?
となりに立っているのは母親か?
子供を入口に置き去りにして
自分たちは
名刺交換かよ
パーティ開始時間が近くなり
出席者がぞろぞろと集まってきている
俺は自動ドアの近くで
ちょこんと立っている少女に
目がいった
小学1、2年だろうか
ピンクのワンピースの胸元に
薔薇のブローチをつけていた
顔はまだ幼いのに
そこらへんにいる
大人と同じようなオーラを出していた
つんと高い鼻を上に向かせ
背筋を伸ばして
澄まし顔で立っている
でもどこか不安そうに
時折視線を動かしている
俺は
ロビーの椅子に座ったまま
その少女を眺めていた
一人でずっと
動かずに立っていた
父親はどこだろう
俺は少女が見つめている先をおった
グレーのスーツを着た30代の男が
目にとまった
あれが父親か?
となりに立っているのは母親か?
子供を入口に置き去りにして
自分たちは
名刺交換かよ