愛して欲しいなんて言わない(番外編)
パーティが始まっても
少女は会場の隅で過ごしていた
料理もジュースも目もくれず
静かに大人たちの行動を見つめていた
手には鈴子さんが渡したと思われる
大人のガウンがあった
会場の中は暖かい
着る必要がなくなったのだろう
俺は次から次へと
挨拶に来る中年男たちに
うんざりしながらも
少女のことを気にしていた
いや
気になって気になって
頭から離れなかった
両親は何をしているのか
俺は広い会場内を見渡す
俺の父親と
楽しそうに会話をしていた
俺は大きくため息をつくと
鈴子さんを探した
「あの子に食事を渡してくれないか?」
「え?」
鈴子さんは首をかしげた
「さっきの子に」
「ああ、理菜ちゃんね」
鈴子さんが大きく頷いた
「理菜って言うの?」
「ええ
小西理菜ちゃんよ
ご両親は、旦那さまと話しているみたいね」
鈴子さんが
親父と話をしている夫婦に目を向けた
30代の夫婦が
親父と笑顔で話をしていた
「気になるなら
隼夜さんがお渡しになられたら
いかがです?」
「俺が?」
「何か問題でも?」
俺は理菜という少女のほうに
視線を動かした
まるで人形のように
じっと立って動かない
少女は会場の隅で過ごしていた
料理もジュースも目もくれず
静かに大人たちの行動を見つめていた
手には鈴子さんが渡したと思われる
大人のガウンがあった
会場の中は暖かい
着る必要がなくなったのだろう
俺は次から次へと
挨拶に来る中年男たちに
うんざりしながらも
少女のことを気にしていた
いや
気になって気になって
頭から離れなかった
両親は何をしているのか
俺は広い会場内を見渡す
俺の父親と
楽しそうに会話をしていた
俺は大きくため息をつくと
鈴子さんを探した
「あの子に食事を渡してくれないか?」
「え?」
鈴子さんは首をかしげた
「さっきの子に」
「ああ、理菜ちゃんね」
鈴子さんが大きく頷いた
「理菜って言うの?」
「ええ
小西理菜ちゃんよ
ご両親は、旦那さまと話しているみたいね」
鈴子さんが
親父と話をしている夫婦に目を向けた
30代の夫婦が
親父と笑顔で話をしていた
「気になるなら
隼夜さんがお渡しになられたら
いかがです?」
「俺が?」
「何か問題でも?」
俺は理菜という少女のほうに
視線を動かした
まるで人形のように
じっと立って動かない