お前を一生離さない
DIARY.1





――校長の話、長すぎる…。

今は始業式の真直中。校長の話はいつも「えー」が多い。しかも長い。多分「えー」の所為で長くなってるんだと私は思う。

――疲れた。

校長の話がやけに長くて疲れてきた。足元が竦む。そして、視界が白くなっていく――。



「ん……。」

目を開けると保健室だった。きっと倒れてしまったんだと思う。

「起きた??」

知らない男の人。

「…誰ですか?」

「あぁ、自己紹介聞いてなかったのか。瀬川流耶、3-Cの担任♪」

「担任の…先生?」

「うん♪要稚那さんだよね?」

「はい。」

この人が私達のクラスの担任。歳は20前後…かな。顔はまあまあ。女子から人気が出そうな顔。

「急に倒れちゃったみたいだけど、大丈夫?」

「はい。ちょっと疲れただけなので。」

「よかった♪」

そう言って彼は微笑んだ。かわいい――。なんて一瞬でも思ってしまった自分が嫌になる。

――教師なんて嫌い。

昔は…そうじゃなかったけど。
まぁ、その事については後で話そうと思う。




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