流れ星





「佐々木〜♪

その子、どこに連れ込むわけ?」



夕陽………………じゃない。

少し頭の中によぎったのは夕陽だった。

夕陽なら助けてくれる……


そう思ってたから。




けどそこにいたのは確かに夕陽ではなく、知らない男の先輩だった。

見た目は軽そうだったけど、あたしの腕を掴む男とは違う気がした。



「ま、昌樹………っ!!」



昌樹…………?

あたしの腕を掴んでる先輩は昌樹という先輩を見て驚いていた。
そんなに怖い人なのかな。



「ま、昌樹!

この子は…………み、道案内だよっ!!
3年の校舎、よく知らないだろ?
だから………」



知らないもなにも………



「違いますっ。」



道案内だったらこんな先輩よりも優しそうな女の先輩に聞くからっ!

そう言いたいのをひたすら我慢した。



「佐々木さぁ、夕陽に殺されちゃうよ?

その子、夕陽の好きな子らしいんだけど。」



昌樹って人がそう言うと、佐々木先輩は急いであたしの腕を離した。

夕陽の力って凄い。




「ありがとうございました!

夕陽のこと知ってるんですか?」



雰囲気的に仲良さそうな感じ……



「夕陽の言うダチってやつ。

………まじで夕陽の知り合いだったんだ?」



……………?






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