流れ星




「恵介は優しいしあたしを大切にしてくれるでしょ?

だから我が儘なんか言えなかったの………

…………ごめんね。」





「……このストーリーさ、俺が憧れてるものなんだ。

心配しあう恋人たちが思いきってお互いのいる場所に行くんだ………。

同じ時間に行ってしまった二人はまたすれ違うんだ。


けど最後、空港で会うんだけどね?

俺さ、これ三回見てるんだ。」



………急になんで映画の話なんかし始めたのかな…?



「会えないスレ違いなら俺は我慢できないよ。

けど、お互いが近くにいて愛し合ってて心配しすぎてスレ違うなら俺は我が儘でも嬉しいと思うんだ………。」



……………恵介…

なんか凄いキザ……



「………なんてね♪

志帆の我が儘なら嬉しいよ。


それに、そのファッションも化粧も俺のためでしょ?」



そう言い、恵介は笑った。

気付いてたんだ…………



「恵介、ごめんね……?」



「謝らなくていいよ。

俺だって志帆の友達に嫉妬してるし……。」



恵介が嫉妬…………?


あたしの表情に気付いた恵介が話し出した。



「高校の志帆を俺は知らないからね。

浮気はないだろうけど、志帆は可愛いから心配。」







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