流れ星
「あ、迎えいけなかった。
ごめんな?」
そう言う夕陽の顔は優しかった。
「良いよ。
…………あたしたち、付き合ってるの?」
まだ実感わかないし、ちゃんとした言葉を聞いてないから…………
「………当たり前でしょ。
ほら、デートすんぞ。」
そう言い、あたしの手を握って歩き出した。
夕陽の手は暖かい………
これが彼女の居場所なんだなぁ。
…………周りが幸せ色に染まってる気がする。
「………ふふっ♪」
「なんだよぉ。」
「なんでもな〜い♪」
幸せすぎて笑っちゃうよ………
だって、夕陽の耳凄い赤いんだもん………
「夕陽〜、好きだよ?」
「……あっそ。」
そっけない態度とは矛盾して赤くなる耳………
愛情の裏返しなんだね。
保健室でキスしたとき、すぐ出ていったのは恥ずかしかったから……?
そう考えるとやっぱりにやけちゃうよ。
夕陽………このまま、あたしを引っ張って行ってね。