愛して。


「うわっ、麗花冷てぇ。」

わざとらしく泣き真似をする拓真くん。


泣き真似してもダメなんだからね!


だってほんとに動けないんだもん。





って言っても私もさすがにお腹すいたかも…


朝からなんにも食べてないし。 




今何時なんだろ…


ベッドのわきにある台の上の電波時計に目をやると 

7:24


と数字が映し出されていて、

その下には 


2月14日 


とあった。 




………………ん? 



2月14日………?


なんだっけ?


すごく大事な日だった気がする……













…………あ!!


バレンタインだ!


何忘れちゃってんのよ私!

って、渡せるわけないか…

やっぱり迷惑だよね。 





「麗花、オレ限界…… 
食べ物くれ。」


「そんなこと言われても…冷蔵庫に何かないの?」


「あるけど、そーじゃなくて!」


………?


何か作って欲しいってこと…?
自分で作るのがめんどくさいとか?


「つーか、オレの話聞いてる?
どーいう意味か分かってほしいんだけど」







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