愛して。
「そーいうことだから、今日は作ってきてあげたわけ。
一緒に食べよ―!!」
そう言うとさっさとキッチンへ向かって、皿の入っている棚を開け始める加奈。
何がそんなに楽しいのか、鼻歌を歌いながら皿に取り分けている。
はぁ―
これが麗花ならすげぇ幸せなんだろーなあ。
自然と顔が緩んでいたのか、
「あ――!!今彼女のこと考えてたでしょ!」
うるせぇな……
ったく。
いいじゃん。
麗花はオレのなんだから。
すると、棚に置いてあるレモンティーの粉が入っているパッケージを見つけたのか
「ん?拓真、レモンティーとか飲むっけ?」
不思議そうにパッケージを見つめる加奈。
「それ、彼女専用だから。勝手に飲むなよ。」
「え―なにそれ。また彼女!?
お姉さま専用に何か買ってないの―?」