愛して。


「麗花~、今日の晩飯何?」


「今日はコロッケ。」


「ふーん。」




拓真くんはテレビを観ながら私には背を向けている。


私はキッチン。

拓真くんはテレビの前。


拓真くんとの距離が遠く感じる。





聞きたいのに聞く勇気がない…


『どうしてキスしてくれないの?』


『私のことイヤになったの?』




もし、『やっと気付いたんだ。じゃあ別れよ。』とか言われたら…



私…どうしたらいいんだろ…


別れたくないよ…



だって、拓真くんのこと好きなの…

こんな気持ち初めてなの…





ずっと、一緒にいたいの…




“大学卒業して、オレがちゃんと稼げるようになってから結婚しよう”って言ってくれたのは嘘だったの…?





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