好きだった
私達は顔を見合わせて笑った。

手は握られたまま。

私は実家に帰らなくてはいけなかったので、こうに話しかけた。

琴音「…こう?」

康太『ん?』

琴音「そろそろ帰らなくちゃ。」

康太『そっか。』

琴音「…ごめんね。」

康太『お家の人心配しちゃうもんね?』

琴音「…うん。」

康太『じゃあもう一回だけ。』

琴音「え?」

康太の顔が近づいてくる。

私は目をつぶり、受け入れた。

ドキドキしてまた息が出来ない。
今度は優しくてあったかいキス。

離してから、康太は優しく私の頭を撫でてくれた。

康太『…じゃあ気をつけて帰ってね。』

琴音「うん。こうも気をつけてね。」

康太は笑顔でドアを閉めた。

私は実家に車を走らせた。

私達の初キスは初めて会った次の日という。

なんともいえない始まりだった!

正直長く続くとは思わなかった。
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