好きだった
喧嘩をしてしまった私は寮に帰って来ていた。
イライラしたような、このまま別れてしまったらどうしようという不安が入り交じった気持ちで何も手につかない。
ベットへ腰を掛け携帯を握っていた。

私が謝ればすむことだと思ってはいるものの、康太へ電話をかけることができない。
携帯のディスプレイには康太の番号。
通話ボタンを押すことが出来ない。

その時…
〜♪〜♪
康太からの電話を知らせる着信

私は深呼吸をして通話ボタンを押した。

琴音「…はぃ」

康太『…あ、俺。』

琴音「…うん」
私は涙が溢れないように我慢するのが精一杯だった。

康太『…ごめんな。琴の事全然考えてなかったよな。本当にごめん。こんな俺とじゃもう付き合えないよな?』

私はもう涙を我慢できないでいた。

琴音「私そんなこといってないじゃん。…こうは私と別れたいの?」

康太『別れたくないよ。だから、電話したんじゃん。』

私は泣きじゃくっていた。

琴音「…私だって別れたくないよ。」

康太『まだ俺の事好きでいてくれる?』

琴音「…うん。私もごめんね。」
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