生徒vsテロリスト?
「…それにな、
さっきなんかすごかったんだぞ。
『風よ!
我が身を守れ!
そして彼の者を捕らえよ!』
って突然言って、
なんかブワーって風が吹いてさ。
【アサシ】が少しビビってた。」
金石は沙弥からケータイを奪い、
そう付け加えた。
「えっ??
あたし、そんなこと言った…?
っていうか、金石あの時意識あったの?」
沙弥は自分が呪文のようなものを言った覚えはなかった。
何かの言葉を発したことは認識していたが、
何と言ったかまでは自分で分からなかった。
「確実に言ってた。
…あの時は動けないだけで、意識はちゃんとあったんだよ。」
(そう言われてみれば、
あの時は不思議な感覚がしたなぁ…。)
沙弥はあの時を思い出しながら、そう思った。
「沙弥…。」
すると、水華が口を開いた。