生徒vsテロリスト?



そして水華はこう言った。


「沙弥は魔法が使えることを、誇りに思っていいと思うよ!」


その水華の元気な声は、
沙弥の中の戸惑いを完全に消し去った。


「ありがと、水華、

あたしも前向きに考える!」


と、その時。


「…その手帳に載ってる呪文以外も、
調べれば使えるんじゃないか…?」


ふと、木本がそう呟いた。


その声は、沙弥にも聞こえた。


「…そうだったら何かすごいね。

じゃあ、木本に調べてもらおっかな!」


「…仕方ない、やるか。

何か見つけたらメールで送る。

それと、さっき送ったアドレスのサイトも見とけよ。」


「分かった、分かった。

じゃあ、そろそろ。」


「そうだね。そろそろ切ろっか。
バイバ……」


「あ、待って!」


沙弥は電話を切ろうとする水華を止めた。


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