生徒vsテロリスト?
Break.3
あたりは夜の静寂に包まれている。
何も音が聞こえない。
「ここは…?」
闇に広がる、
1人の少女の透き通った声。
あたりを見回すが、
誰一人いない。
ここがどこなのか、
なぜ誰もいないのか、
その少女には全く分からなかった。
「あたしは…1人なの?」
寂しげな声が響く。
《いいや、1人じゃないよ。》
突然、
どこからか聞こえてくる男の声。
「えっ?誰なの?
誰かいるの?」
少女の問いに、
《側にいるよ、君の側に。》
と男は答えた。
「どこ?
見えないよ。」
そう。
あたりは真っ暗。
何も見えない。