生徒vsテロリスト?
「!?」
ビクッと金石の心臓が跳ねた。
(て、てめぇは…!!)
《そうさ。
『俺』だよ、『金石隼』だ。》
(なんでこんな時に…!!)
今は、
金石の顔が、
もう水に覆い尽くされそうな状況だ。
金石は口を突き出して、
確保できるだけの酸素を吸い込んで、
目を閉じた。
《お前…。
これがただの水だと思ってるのか?》
(…そうじゃなきゃ、
なんだって言うんだよ…。)
《…『俺』。》
(……は?)
《これは『水』じゃない、
全て『俺』だ。》
(何を言ってる?
意味が分からない。
現に、俺の息はもう…。)
金石は迫り来る限界と戦っていた。
《…なら、
『水』を吸えばいい。
言っただろ?
単なる『水』じゃない、って。》