生徒vsテロリスト?
………が。
「ん…?
ないっ!
ないっ!!
扉が…!」
もうだいぶ下がったのだが、
何にも触れない。
それでもその事実をまだ認めたくない沙弥は、
一生懸命後ろに下がっていく。
(まだまだ…!
沙弥ちゃんは諦めないぜ!)
しばらくそれを続けていた。
…だが、
埒が開かないことに沙弥はやっと気付く。
「はぁ…。
明らか罠だったよね……。
ホント、
これでも魔法の国のお姫様なのかよ…。」
がっくりと肩を落とした。
(真っ暗だし…
誰もいないし…
音も聞こえないし…。
最悪…。)
沙弥は心が折れそうになったが、
ここであることを思い出す。
「あっ…!
【ここ】、一回来たよね…?」
「…そう、夢の中で。」