生徒vsテロリスト?
「!!」
沙弥の体は、ビクッと跳ねた。
それはもちろん、
自分のとは違う声が聞こえたためだ。
(だ、だ、だ、誰だよっ?!)
沙弥の胸は驚きでバクバクしていた。
(無音だったのに…!
なんで突然…。)
「…ずっと、君の近くにいたんだけど。」
「……っ!!!」
今度は耳元で声がした。
全身に寒気が走る。
「誰…誰なの!!
あたしに近寄らないで!!」
自分の腕で強張った体をギュッと抱きしめながら、
沙弥は叫んだ。
「誰、って…。
【俺】に決まってんだろ?」
(!!
その…声は……!!)