生徒vsテロリスト?



「さっきから考え込んでるけど、
何考えてんの?」


突然の金石の声に、
沙弥はビクッとした。


「あ、いや…。
何でもないよ。」


笑顔を作ってそう答えた瞬間、
沙弥は金石の後ろにボヤッとした何かがいるのに気が付いた。


(あれ?!
あんなのさっきまで見えなかったのに!)


不思議そうにじっと見る沙弥に、


「どうした?
何か俺についてんのか?」


と、金石は聞いた。


「いやいや!
そっちの方の景色もキレイだなぁ、って思って。」


沙弥はまた笑顔を作って、
首を横に振った。


< 273 / 320 >

この作品をシェア

pagetop