生徒vsテロリスト?



「でもでもっ!
うさたん、やりすぎだよ!

あたし単純だからさ、
すぐそういう挑発に乗っちゃうんだよ。」


頬を伝う涙を手で拭い、
笑顔を見せた。


「だからさ、
ただ呪文を教えてくれればいいから。

あたしも思い出す努力はするよ。

早いとこ思い出したいから………。

みんなを守って、アイツらと戦うためにも……。」


《…分かりました。

私も浅はかすぎましたね。》


「まったく、うさたんは!

…あ、
“風”の呪文を教えてもらう前に、
うさたんを治す“癒し”の呪文を教えてほしいな。」


ニカッと笑うと、
ウサギも微笑み、小声で呪文を囁いた。


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