生徒vsテロリスト?
―――残り3文。
さっきまでひるんでいた【カキクラ】は、
一気にラストスパートをかけ始めた。
「…あ!沙弥に追い付いた!」
水華が声を上げる。
沙弥が【カキクラ】に追い抜かれつつあったのだ。
水華がその状況を知ったのは、
文章が出ているモニターの両脇に、
沙弥と【カキクラ】が打ち出す文章がリアルタイムで見れるモニターもあったからだ。
そのモニターを、
祈る思いで見つめる3人。
「岬…!がんばれ!!」
木本は固く拳を握って、
沙弥の邪魔にならないくらいの声で言った。
…金石はふと、
おかしいことに気付いた。
(…ん?……!)