生徒vsテロリスト?


3人は、静かに、沙弥の言葉を聞いていた…。


「…でも。

もう残り5分切っちゃったけど…

あたしは…
思い出すから。

両親のこと…
頑張って思い出すからっ!」


まるで自分に「思い出せ!」と、
「不安に負けるな!」と言い聞かせるように、
沙弥は強く言った。


「それなら、俺たちは岬を見守ろう。」


と、木本は水華、金石に向かってそう言った。


黙って、水華と金石は頷いた。


(…岬…
両親の記憶があんまりないなんて…
あいつは大変だったんだな、きっと…)


ますます心配になった金石だが、
今は見守るしかなかった。


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