生徒vsテロリスト?
日頃の沙弥を知っている3人は、
沙弥が【すごい人物】なんだ、ということくらいは当然分かっていた。
並外れた記憶力や、
人の気持ちをよく理解することなど…
どこか【天才】ぶりを感じさせる沙弥を、
3人は信じていた。
(両親との…温かい記憶…)
沙弥は目を閉じた。
両親との温かい記憶を思い起こしているのは、
その中に、
【出身地】のヒントがある。
そんな気がしたからだった。
『残り―――…
1分45秒。』
沙弥は止まらないカウントダウンにも、
もうひるまない。
なぜだか、
ものすごく体の周りが温かい感じがしたのだ。
そう、まるで両親が側にいるような―――…