生徒vsテロリスト?



(…「絶対に大丈夫よ!」

「沙弥は強い子なんだから!」

…「負けるな!」

「いつでも側に…いるから」)


両親の言葉が、
沙弥の胸を一杯にした。


(この安心感は…なんだろう?

いつものあたしなら、
少しは焦ってるはずなのに…

…あと少し、あと少しで答えにたどり着ける…)


『残り―――…

1分。』


ゼロの声が再び聞こえた時、
放送から「カチッカチッ」という、
時計の秒針が進む音がした。


(嫌らしいヤツだな!

焦らせようとしてるのか…
ホント、最低なヤツ!)


金石は苛立った。


そして…
秒針は止まらない。


『残り―――…

30秒。』


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