生徒vsテロリスト?
「そもそも、これは…。
極めて非現実的だ。」
メガネを中指で押し上げながら木本は言った。
「確かに、
この世に『魔界』だの、
『魔法』だの、
『魔王』だのが存在するとは思えないよねぇー。」
水華も木本同様あきれていた。
内心、『魔法』とか『魔界』とかいう言葉に憧れは抱いていたものの、
その存在自体は全く信じていなかった。
「でも、これは何か役に立つかもしれない。
アドレスをメモしておこう。」
そう言うと、
木本はブレザーの内ポケットから手帳を取り出し、ボールペンでアドレスを書き留めた。