夢恋Star
「もも上げダッシュー、よーいファイトー」
部長の声でフットワークを始める。
正直言って、
フットワークはあんまり好きじゃない。
だけど、速くなるために頑張って、頑張って。
限界は努力をやめたらくるものだから、
だから、
だから。
諦めない。諦めちゃいけない。
「達也ー!!??
お前速ーな!?」
「あ、どもー♪」
びっくり、という感じの部長の声に、機嫌良さそうに小田切が答えた。
「お前、100は?」
「うーん、どうだろう?
最高は11秒83だけど…」
「結構速ーな。
でも、あれだろ?
走り幅跳び。やるんだろ?」